2015年 04月 05日
昨日戻った
5日程度の旅行から昨日戻った。

今回は一応笠間での大鉄道展を見に行くという理由が
あったんだが、笠間までなら二時間半程度なんで
何も泊る必要もないんだが、それはそうなんだが、
家を出たらなにかとふらふら旅行にしないと
おもしろくないんじゃん、というわけで水戸、笠間、小山と
それぞれに泊まってしまったわけだ。
楽しみの食べ物の話は今回は一切なし。たまたま運が悪かったと思おう。

それで、笠間美術館に行ったら明日相笠昌義さんがいらっしゃるとの
事で、一泊延ばしたんだ。
で相笠昌義さんと短い時間だったんだがいろいろ話したんだ。
前々から聞きたかったことがあって、彼も以前は銅版画を
やっていたんだが、途中から油彩に変えた理由があるんなら
どのへんにあるのだろうかと、いった事なんだ。
いぜん福井良之助さんに会う機会があって
(福井良之助といえば渋い色使いでの油彩画が有名だが、
銅版画ではないんだが謄写版版画をやっていた方なんだ。
僕は福井良之助は断然版画のほうが良いなと思っているんだが。)
それはともかく、でなぜ版画を止めたのかを聞いたこともあって、
相笠さんも福井さんも面白いほど同じ答えだった。
もちろん僕も同じなんだが。
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# by eichi_wata | 2015-04-05 10:33
2015年 03月 22日
昨日ふらふら旅行から戻った。
4,5日のつもりだったんだが、11泊の旅行になってしまっていた。
瀬戸内の室津、京都、静岡に数泊してきた。
赤穂の磯六がたたんでしまったんで以前大将に聞いていた室津の料理屋に
行ってきたわけだ。さすがに漁港の隣だけあって魚介類は豊富でみな新鮮で
おいしかった。瀬戸内の魚は味がやさしいというんだろうか、よそでは味わえない
独特な甘みを感じる。
しかし、料理は素材も大事だが、、、赤穂の磯六のストイックな見事さはない。
つくづく残念だ。

それで帰る道々、そうだ京都で忠田愛さんの展覧会がたしかやっていると思って、
検索したら確かに京都高島屋で開いていたんで、途中下車して、展覧会をみた。
ここらあたりが錦市場に近くとおもい、ふらふらとふらふらと、そこらあたりを歩いて、
なんだかんだと、市場近くで結局4泊してしまっていた。
しかし何のことはない、四泊もしたんだが、昼に外に出て市場近辺を歩いて適当な店に
入って、酒を飲んで、映画を見るだけの、どこに行っても同じ事をしていただけなんだが。
映画<幕が上がる>ももいろクローバーZ、意外と面白かった。
爺さんは涙腺が弱くって困ったが、僕の中退した東京理科大理学部の同じく中退した
といってもずいぶん後輩だがそのムロツヨシが出ていた。

本はクンデラの<存在の耐えられない軽さ>を読んでいた。
でも昔読んだときほど面白さは感じなかった。何でなんだろうか?
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# by eichi_wata | 2015-03-22 09:46
2015年 03月 07日
大鉄道展
大鉄道展は笠間日動美術館にて本日からです。
大鉄道展

出品作家
勝 海舟/歌川広重三代/小林清親/五姓田義松/伊東深水/岡田三郎助/石井柏亭/鍋井克之/長谷川利行/長谷川三千春/森 惣介/石川滋彦/井上 悟/佐々木信平/相笠昌義/藪野 健/池口史子/小杉小二郎/遠藤彰子/渡邊榮一/松井ヨシアキ/久保木 彦/金森宰司/筧 本生/木津文哉/開 光市/齋 正機/齋藤 将/小木曽誠/柏本龍太

佐々木信平さん 遠藤彰子さん達とグルジア旅行に行ったのもずいぶん昔になった。
いつごろだったろうか?、グルジアでは有名な彫刻家の家に行った折
せんじつ海部俊樹が来たよとか話していたんで、その頃か?
でも何年前なんだろうか?海部俊樹って?そして、何でその彫刻家の家に行ったんだろうか?
旅行は3週間と結構長く、レニングラードの町ではちょうど白夜の頃でなんだったかな、
甘い香りがある綿毛が街中にただよってそれはそれはとてもきれいだった。
変な組み合わせの旅行で毎日ウオッカを飲んで酔っ払いの絵描き集団の旅行だった。

偶然帰りの飛行機が同じで、待ち合わせ時間に空港でシノーポリにあってサインを貰い、
三日後、横浜でマノンレスコーを聞くのが楽しみだと話したらうれしそうだった。
以前に鎌倉が好きと本で読んだんだが横浜なら鎌倉近いよ、といったら、今回は
忙しく鎌倉に行けないのが残念だよ。たぶんそんなことを話してたんだろう。
そんな会話も僕の英語では続かなかった。でもサインを貰うときに
差し出した紙片の台に用いた本を誤って落としてしまい、拾ったときその本の表紙に
英語の文字が書いてあったのを目ざとくみて、クンデラ、ごちょごちょ、と言ったのには
こっちが驚いたんだが、何といったんだろうか?
ひょっとして<Es muss sein>だったろうか?
<穏やかな微笑を浮かべた院長は、ベートーヴェンのメロディーを
口ずさみながら、ゆっくりと言った。「Muss es sein?」>クンデラ

その後かな彼の指揮でマーラーの二番を聞いたのは、濃厚な二番だったんだが、
何時だったんだろうか?どうも記憶が錯綜している。
その一つ年上のシノーポリも10年も前に亡くなってしまった。

今回、相笠昌義さんはどんな繪を描いているのだろうか?駅のホームかな?
21歳のころ銅版画の工房に通っていたころ銀座で相笠昌義さんの銅版画の
個展に行ったのも懐かしい。小さな昆虫標本のようなおもしろい銅版画だった。
会場で変なシタールの音楽をずーと流していたのを思い出す。
1968年か1969年の頃だろうか?それから僕が45年あとにこんな企画の
展覧会で相笠さんと一緒できるなんで、当然その頃そんな想像も出来なかった。

その銅版画工房を開いていた野間伝治さんも、数人しかいない工房で
同じ年の生徒だった本橋君も四年ほど前に亡くなった。
あれ?相笠さんと野間先生は芸大で同じ学年でそんなで銀座の展覧会に
先生と一緒に行ったのかな?そのとき本橋も一緒だったような、、、
あーーあすべてが、古い思い出になってしまった。

<歴史もまた個人の人生とまったく同じように軽く、耐えられないほど軽く、綿毛のように、
舞い上がる埃のように、明日にも消え去ってしまうもののように軽いのだ。>
<存在の耐えられない軽さ>クンデラ

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# by eichi_wata | 2015-03-07 15:53
2015年 02月 20日
大鉄道展
この繪も終わった。
いや長かった。
でもきっちり毎日描いていたわけではないんでまあこんなものだろう。
ニスが乾く間4,5日の間静岡に行ってきた。
最近は静岡が気に入って静岡でぶらぶらすることが多くなった。

ホテルから50メートル圏内に映画館と古本屋、そしておいしいお蕎麦屋さんがあって
昼はそこいらで過ごし、夕方になると近くのとてもにぎわう居酒屋に毎夜入りびたりであった。
今回は五夜連続だった。

映画は<深夜食堂>とアニメーション版<花とアリス>を見た。
イーストウッドの狙撃手を見たかったんだが別な映画館が見つからず、
といってもそんなに探したわけではないんだが、
市立美術館は小林清親でパスした。県立美術館は前に一度行ったんだが、
とても遠くうんざりでパス。それに県立美術館はどうも建物は立派なんだが
どこが変だとうまくいえないんだが、気がめいる変な建物なんだ。
遊びの気分さを認めないような?いや違うなもっと根が深いようないやさだ。

そんなんで部屋でラフロイグを飲みながら100円古本の<シャーロックホームズの帰還>
を読んでいた。

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# by eichi_wata | 2015-02-20 18:03
2015年 01月 27日
大鉄道展
作品の期日と作品の大きさの確認電話が来た。
始まるのは三月七日、作品展示が五日とのこと。
二点出す予定なんだが、一点はあと五日程度で
終了なんだが、もう一点のアリス画が難渋している。
なんでアリスと鉄道かと思うんだが、まあたいした意味もない。
単に混沌とした繪を描きたいと思っていたんだが、
そのときなんかその混沌した中に共通項があったほうが
ばらばらになっても道筋がどこか見えるのではと考えて
今思いつくのはアリス繪と、なったわけだ。
そこに鉄道展の話が飛び込んできたというわけで
これは<鏡の国のアリス>のせりふそのままだ。
<「今夜は千ポンドの夢を見そう、絶対!」とアリスは思いました。>

それが半分は消してしまったのでまだ出来ていない。
二ヶ月の余裕で予定にしていたんだが、来月ひとつきで描かなければ、
ならない。まあ、半分で30号程度なんでいくらなんでも大丈夫だろう。
とにかくたくさんのアリス&友達が入るんだが。もちろん機関車もだが、

これはもう一方の出来上がっている方の背景に入る繪、
えーーと作者は誰だったかな、イギリスの客車での
二人の婦人の繪なんで大鉄道展にちょうどよいかと
思って入れてみた。
作者は Augustus Leopold Egg だった。
ターナーの機関車もくもくの繪好きで入れようと思ったんだが、
たぶんイギリス人以外、機関車が走っている繪とはあまり見ないだろうから、
入れてもギャグにならないのでこっちにした。
こっちならどことなく、どこかに向かっている汽車の客室にみえるだろう。
この繪をヒントにアリス画の挿絵作者が<鏡の国のアリス>での有名な挿絵を描いているんだ。


やはりこの繪はパンツなしのつるんとしたお尻が一番のポイントなんだが、残念だな、
昨日も念を押されてしまった。そんなにも信念のある繪画道でもないししかたがない。
繪が戻ってきたらお尻に戻して、個展にだせばよいだけだ。
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# by eichi_wata | 2015-01-27 10:41
2015年 01月 22日
横光利一
横光利一の小説に<蠅>という奇妙ですごい小説があるんだが、
これは死ということはなんだろうといった話なんだ。
最後のところは
<馬車は崖の頂上へさしかかった。馬は前方に現れた眼匿(めかく)しの中の路に
従って柔順に曲り始めた。しかし、そのとき、彼は自分の胴と、車体の幅とを考える
ことは出来なかった。一つの車輪が路から外(はず)れた。突然、馬は車体に引か
れて突き立った。瞬間、蠅は飛び上った。と、車体と一緒に崖の下へ墜落(ついらく)
して行く放埒(ほうらつ)な馬の腹が眼についた。そうして、人馬の悲鳴が高く一声発
せられると、河原の上では、圧(お)し重(かさ)なった人と馬と板片との塊(かたま)りが、
沈黙したまま動かなかった。が、眼の大きな蠅は、今や完全に休まったその羽根に
力を籠(こ)めて、ただひとり、悠々(ゆうゆう)と青空の中を飛んでいった。>

村上春樹が似たようなことを書いてあるとすると、ここらあたりかな。

<「でもね、よく考えてみろよ。条件はみんな同じなんだ。故障した飛行機に乗り合わせたみたいにさ。
もちろん運の強いやつもいりゃ運の悪いものもいる。タフなのもいりゃ弱いのもいる。
金持ちもいりゃ貧乏人もいる。だけどね、人並み外れた強さを持ったやつなんて誰もいないんだ。
みんな同じさ。・・・」>

<みんな同じさ>といわれてしまうとどうしようもないんだが、

<蠅>は大正12年の小説なんだが、当時25歳なんだが。
こういった映像を文にしてしまうすごさが彼が好きな理由なんだ
次の大正14年の小説もすごいんだ。

<集団が集団へ肉迫した。
 心臓の波濤が物質の傲岸に殺倒した。
 物質の閃光が肉体の波濤へ突撃した。
 市街の客観が分裂した。
 石と腕と弾丸と白刃と。
 血液と爆発と喊声と悲鳴と咆哮と。
 疾走。衝突。殺戮。転倒。投擲。汎濫。
 全市街の立体は崩壊へ、――――
 平面へ、――――
 水平へ、――――
 没落へ、――――
 色彩の明滅と音波と黒煙と。><静かなる羅列>

さて、こうしてはいられないのでいつものようにレンガ繪に戻るので、
といってもこの<静かなる羅列>はピンチョンと、どこか似ているなと思っただけで
思っただけなんだが、でもそのピンチョンと似ているという事が、なぜに僕が
横光利一がすきなのか、ということでもあるんだがその先はピンチョンのことも
考えなければならないのでそれは考えてもわからないのでちょっと似ている
所を出すだけでいつものごとくうすっぺらなブログでごかんべん願いたい。

<無しか見えず、無にしか触れられない、突然の空気の変化。空を走るヴァイオレンス、
そして跡形も残らない、、、何の警告もなしにWordがささやかれて、永久の沈黙。
不可視の、ハンマーの一撃。運命の一振り。
、、、、、精巧に確信をもって予言された死。
彼らはあざ笑っている、、、、
ただの尾翼つきの弾丸じゃない、、、
Wordではない、、、昼の光をひき裂くひとつのWordでは、、、、、>

推定転送速度: 98.18Mbps (12.27MB/sec)
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# by eichi_wata | 2015-01-22 13:53
2015年 01月 16日
次の、次の、まだまだ次の、次あたりの<少年王國>
<だいじょうぶよ、にげられるわ。わたし子供だし、隠れ方は知っているもの。
あなたも隠してあげられる>重力の虹

そんなわけで68になってしまった。
ことさら68が67と違うわけではないんだが、外への興味が
ますます無くなりつつあり、九時に寝て六時に起きる生活だ。
もう映画を見に行くこともなく、DVDも借りる事もなくなった。
展覧会は2、3年前から、、行かなくなつてきているし、
あれほどいろいろ聴いていた曲も、今はローリングストーンズだけだ。
集めた曲も700曲にもなった。90分程度のライブ音源が200程度
あるので曲数に比べて全部聴くのにも7日もかかってしまう。
もちろん音楽はもうこれで十分だ。

かろうじて興味がまだあるのは本を持っての旅行かな、
これは明日にでもと、いつもどこか行きたいと思っているんだが。
もっとも宿で<余市>を飲んで本を読んでいるだけなんだが。
家で本を読んでも脇の繪が気になって落ち着けないんだ。
本もいろいろあったんだが、今は<重力の虹>と横光利一の<上海>
それと<リタ・ヘイワースの背信>
これらの本を適当なところをそのつど読めば、もう僕の残りの一生十分と思えるように
なってしまった。
もっともこの<リタ・ヘイワースの背信>は川端の<眠れる美女>に
代えても良いんだが。谷崎の初期短編集<少年>でも良いかな?
川端にも<少年>があるが、あれはあまり好きではないな、
<浅草姉妹>のようなものが面白い。
最近で言えば堀江敏幸<河岸忘日抄>が気に入っている。
三冊目はまだ不定といったところか、いややはり<ロリータ>かな?


あんなに幾度も読んでそのつど楽しんだ村上春樹も結局なんだったのかな?
新刊が出れば読んでいるんで、嫌いではないし、一応ファンなんだが、
クールでうまいなと思うんだが、三冊目にはならないんだな。なぜかな?
かつて、やっとわれら世代の意識を描く作家が出たと喜んだんだが、
脳内に降りて行くような<世界の終りと、、、>あんな小説がもっと
読みたかったんだがな。
何時までも殻の中にいてよどむ空気がすきなせいだろう。
僕はコミットメントよりはデタッチメント(かかわりのなさ)の側ということだ。
特にイスラエルでの壁と卵の話のうそ臭いコミットメント、、
ああ、善人のうそ臭さ。もういいやと思った。

繪はどうだろうか?僕本人の僕自身の繪に対する興味はどうなんだろうか。
無くなっては困るんだが、まだあるのかな?
何を描いてなにを表現しようとしているんだろうか?
今でも、心にしみる、良い繪など豚に食わせてやれと思っているだろうか?

<人の心なんでどうでもいいんだ>
と、ちいさくつぶやいて、今もダンスを踊っているのだろうか。

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# by eichi_wata | 2015-01-16 15:38
2015年 01月 13日
重力の虹
<重力の虹>もやっとリチャード・M・ズラップという名の大統領ニクソンを暗示していると訳注で
書いてある人物が経営するロサンジェルスの映画館にロケットミサイルが落ちようとするシーンで
やっと大団円を迎えた。
シアターで始まりシアターで終わるこの円環をなす物語は、やーーー長かった。
さっぱり判らなかった。でもこの混沌とした判らなさが現代なんだと思うと面白かった。

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# by eichi_wata | 2015-01-13 09:30
2015年 01月 10日
重力の虹
<物理的変形φR(x,y,z)がもたらしうる機能上の乱れγRは、<イミポレックス>の
下層における乱れγBの有するより強力なパワーpに正比例する(ただしpは整数とは限らず、
経験的に決定される)>

こんな小説判るはずがないと思いながら、牛歩の歩みで読み続けているのだが。
やはり判らない。

どうも新訳になじめず旧約を図書館から借りてきた。でも
図書館の本はページのかども折れないし、赤線も引けない。
やはり古本を買っていつものように本を解体して必要なところだけ読むかな?

<誰かがマルゲリータに鉄の定規と黒檀の帝政風の椅子を渡す。マルゲリータは
娘を膝の上にのせ、スカートとペチコートをめくり上げ、白いレースのショーツを脱がす。
美しい少女のお尻は月のようだ。足をバタつかせるたびに柔らかな裂け目が緊張したり
弛緩したりし、留めひもが動いたり、伸びたりする。>

やはりこうiいった訳でなければ。

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# by eichi_wata | 2015-01-10 10:03
2015年 01月 08日
重力の虹
<それからというもの<海賊>は<バナナ朝食>で有名になった。
バナナ・アレルギーの者や、紛れもないバナナ嫌いの者まで、それを一目
見ようと英国中から殺到するーーバクテリアの攻略で、土壌が、神のみぞ
その細工を心得る網目模様に連鎖をなし、ついに長さがしばしば一フィート半
にもなるバナナが実る。そう、驚くべきことだが、ほんとうなのだ。>
越川芳明訳<国書刊行会>

<かくしてパイレートは、みずから催す<バナーナ朝食会>で名を馳せる。
会食者はイングランド中からやってきた。中には名うてのバナナ嫌いや
バナナ・アレルギーのものまでいたのは、細菌のポリティックスとかいうものを
観察するため、なにしろ、神のみぞ知る環と鎖の複雑な網目状の蔓延が、
身の丈一フィート半に及ぶバナーナの実を繁茂させた。驚愕の事実である>
佐藤良明訳<新潮社>

意味はほとんど同じなんだが、こんな感じで訳が違うんだ。
どうも、越川芳明訳の方が好きなんだがな、
佐藤良明訳は味気ないけど原文はこっちに近いんだろうか?

やはり比較している方が居りました。

重力の虹の比較
ピンチョン『重力の虹』だが、特に急ぐ理由もないので、
原文・国書刊行会版・新潮社版をゆっくり読み比べていくことにした。
冒頭の段落は二文と短いので、そのまま引用してみる。
――――――――――――――――――――――
A screaming comes across the sky. It has happened before, but there is nothing to compare it to now.

[国書刊行会]
 キーンという音が大空をよぎる。こうしたことは以前にもあったが、今のに較べたら、まったく問題にならない。
[新潮社]
一筋の叫びが空を裂いて飛んでくる。前にもあった、だが今のは何とも比べようがない。
――――――――――――――――――――――

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# by eichi_wata | 2015-01-08 12:20